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広島県学習塾協同組合 “『個人塾だからこそ』大手に負けない付加価値が生み出せる。” 

2015-11-17


“個人塾だからこそ”大手に負けない付加価値が生み出せる。

広島県学習塾協同組合  理事長 大塚 祥史 氏

組合の設立について教えてください。
当組合は平成24年7月に設立し、今年で3年目を迎えました。学習塾は子を持つ親の切実な要求に応えるべく民間教育の立場から大きな貢献をしています。広島県においても、各地域に中小規模の学習塾が存在し、それぞれの地域に密着した教育活動を行っています。
しかしながら、その多くが少子化・塾離れによる生徒数の減少、大手フランチャイズ塾の進出、さらには他産業からの新規参入等の厳しい経営環境の中にあり、生徒募集や教職員の確保、事業資金の手当て等、様々な問題への対応に苦慮していました。そこで、地域の学習塾が協力して質の良い教育サービスを提供し続け、健全に発展していく為に、当組合を設立し、地域の学習塾が一つとなって活動することとなりました。


 
組合ではどんな事業を行っていますか
年4回、東広島、呉、福山など各地域の組合員が協力して実施する「公立入試対策ゼミ」や、高校入試最重要の英単語・熟語を1日で暗記する「英単語GET555」を実施しています。昨年からは、県内の人気公立高校の先生や教材・教具販売会社を招いて、「公立高校情報セミナー&教材・教具展」を開催しており、今年は10月に広島、福山で2回実施しました。公立高校との接点を一個人塾で持つ事は容易なことではありません。また、塾教材や教具、事務機器等の紹介も合わせて実施しており、関係業界も含めて塾業界全体が元気になる仕組み作りを目指しています。当セミナーでは、組合の事業活動の周知も兼ねていますので、非会員の方にも積極的に情報を発信することで、組合事業に賛同してくれる方を見つけ、組合員として迎え入れるきっかけとなるメリットも生まれています。



組合ならではの事業について教えてください
組合一丸となって取り組んでいる自作の公開模試「そっくり模試」を実施しています。「自作での模試作りは本当に大変」と耳にはしていましたが、他でやらないからこそ組合の特徴が出せると考え、苦労しながら組合員で協力して作成しています。そっくり模試の総受験者は年間延べ900人弱まで増えてきており、現在は間近に迫った1,000人の壁を超えることを一つの目標としています。年4回実施しているこの公開模試は、「受験したその日に成績表付きで答案が返却される」ことが最大の強みです。模試レベルで実施した内容を、受験した子供達に感触が残っているうちに、振り返って反省することができるため、効率良く次に活かすことができます。受験する子供達にとって、今の実力と定着度がどの程度なのかを正確に知ることができるというのは、大きな財産となります。今後も、組合員の加入促進を図り、「そっくり模試」をより多くの受験者へ拡大していきたいと考えています。
 
後継者育成について考えをお聞かせください
少人数で経営する個人塾は、後継者を育成することが難しく、当組合の組合員も例外ではありません。後継者の決まっている組合員はまだまだ少ないと感じています。実際のところ、学習塾経営で苦労した経験から、自分の子供などに事業を譲るのをためらうケースもあるようです。現在、組合員の平均年齢は50歳前後となっており、事業承継や後継者育成の問題についても、組合でしっかりと議論し、円滑に世代交代が進む仕組み作りを考えていかなければなりません。

 
今後の組合・塾業界の展望について教えてください
少子・高齢化が進んでいく事は確実です。今後は、個人で経営する学習塾もただ勉強を教えるだけでなく、様々な分野の教育・教養を取り入れていくように変化していくと考えています。現に、大手学習塾は児童や生徒が学校に通っている時間に教室を開いて有効活用する事業を始めています。またPCやタブレット端末、IT分野の活用にも対応していかなくてはなりません。
学習塾は「子供に勉強を教える場所」という時代から、年代を問わず多角的に学習できる組織へと変わっていくでしょう。そういう意味でも、小・中学校対象の既存の事業形態だけではなかなか生き残ることは難しいです。組合員同士が情報共有し、組合全体に還元していくことが、今後とても大切になってくるでしょう。



広島県学習塾協同組合
広島市安佐南区西原6丁目6-25-1
TEL:082-874-0721