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広島金座街商店街振興組合 “ハード整備で安心・安全な商店街に。” 

2016-06-15



“ハード整備で安心・安全な商店街に。”

広島金座街商店街振興組合
理事長 中岡 弘夫 氏

金座街商店街について教えてください
当商店街は昭和4年(1929年)に発足後、同21年金座街商店組合を結成、同26年金座街商業協同組合を設立、そして、同49年に振興組合として改組しました。中四国で一番の商業集積地となっている紙屋町・八丁堀地区に位置した商店街です。商店街振興組合が設立した翌年の昭和50年には、カープが初優勝した事を受け、金座街でパレードとセールを行ったこともありました。当商店街
が会員となっている広島市中央部商店街振興組合連合会(中振連)は、広島市の中心街に位置する11の商店街と9つの大型店で組織された団体で、8月6日の「とうろう流し」や6月の「ゆかたできん祭」、11月の「えべっさん」などのイベントを実施して当商店街も積極的に参加することで、商店街の活性化や賑わい創出につながっています。
商店街の設備について教えてください
当商店街では、昭和36年にアーケードを新設しました。また、他の商店街と差別化を図ることを目的に、昭和43年に初めてカラー舗装を敷設しました。雨の日でも傘をささずに買い物ができるというのは、当時は画期的なことであり、カラー舗装と合わせて商店街に明るさと活気を生み出す呼び水となったと感じています。
昨年には、国と広島市の補助を受け、総事業費約2億円をかけてアーケードとカラー舗装の設備改修を行いました。照明はLEDに交換し、カラー舗装も破損の著しかった石板からアスファルトへと全面改修を行いました。施工の際には、老朽化した下水管などの埋設物の修繕時期に合わせて行い、また、以前から組合財政を圧迫していた多額の光熱費や修繕費に悩まされていたこともあって、この度ランニングコストを大きく抑制することができました。当商店街が広島市内中心部の歓楽街に近いこともあり、平成19年のまちづくり補助金を活用して、防犯カメラ7台の設置を行いました。当商店街は近郊地域の人々だけでなく、他県や海外からの旅行者も訪れる広域型商店街ですので、様々な来街者が安心して買い物ができるよう、ハード面の整備を継続していかなくてはなりません。また、中心部の全てのエリアで治安向上に向け目を光らせる仕組みを作り、犯罪の抑止のため、今後も防犯カメラの更新など新たな対策も必要となるでしょう。



 
空店舗の少ない商店街と聞いています
当商店街には大手チェーン店が半分程度店舗を構えており、空店舗が出ても、間をおかず個人店やチェーン店から新規出店の申込が来ます。
ただ、昔に比べて商店街内の大手チェーン店の比率は年を追うごとに増加傾向となっています。その理由は高齢な組合員が次の後継者がいないため、テナント化してしまい、そこに大手資本からの申し込みがあるからです。大手が出店する商店街というのは、それだけ魅力がある商店街であるということです。組合としては、空店舗がないことは好ましい事である反面、組合への加入に結びつきにくいチェーン店が大半を占めるようでは、会員が減少して組合運営にも影響が出てきます。また、よく言われている、個人店が減ることにより、「商店街らしさ」が失われていくことにつながります。全部が全部、店舗ニーズを把握することは難しいですが、少しでも「商店街組合に入っとってよかった!」と思ってもらえる組合づくりを続けなければ、現状から変化は見られないだろうと感じています。
 
商店街の将来について教えてください
金座街商店街が誕生してから2019年で90周年を迎えることになります。10周年ごとに客層は少しずつ変化し、平成6年に広島パルコが完成してからは、商店街の人通りは大きく若返りを見せました。しかし、福屋や三越などで買い物する中・高年齢層も変わらず通りを行き来しており、どの年代にターゲットを合わせた商店街づくりを進めていくのか、商店街全体で検討を重ねる必要があると感じています。ただ、「魅力ある商店街」でなければ、こちらがどれだけ取り組んでも人は興味を示さないでしょう。金座街商店街の魅力ある店舗がこれからも安心して営業できるよう、組合としてハード面の補修はもちろんのこと、ソフト面においても、組合員そして来街者が求めているものを感じ、取り組みを考えていく必要があると感じています。


 
広島金座街商店街振興組合
広島市中区本通1-6
TEL:082-247-2664