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株式会社近代社 “ニーズを追い求め、新たな人材の発掘を。” 

2015-07-10


「ニーズを追い求め、新たな人材の発掘を。」

株式会社近代社
代表取締役 吉川 義信 氏

御社について教えてください
当社は、広島広告美術協同組合に加入しており、昭和12年、旧研屋町(現在の紙屋町電車通り)にて、「広告美術第一ネオン地球堂」という名前でネオン事業を開始し、戦後現在の近代社として再開、昭和45年に法人化しました。戦前はネオン屋を生業としていましたが、戦後「これからは車の時代がくる」と感じ業態を変化させ、戦後から現在まで一貫して車の看板事業を主に手掛けてきました。当初は、ペンキと筆の文字書きを主に用いておりましたが、トラックボデーの素材がアルミに変わったことでペンキでは剥げやすくなってしまったことから、主流は「ステッカーを切って貼るスタイル」に変化していくと考え、広島では早い段階で「カッティングマシーン(ステッカーを文字・形状に切り抜く機械)」の設備導入を行いました。その後、バスや電車のラッピングにも対応できるフルカラーの印刷機を導入。現在は、車・乗り物の看板、カーラッピングの製作から施工までのトータルサービスを提供しております。また、設備の導入だけでなくカーラッピングの国内唯一の施工認定制度「スリーエムジャパン4-Star施工技術者資格」(県下5名の内2名が当社在籍)も取得し、確かな技術を提供できる企業として日々業務に励んでいます。

カーラッピングについて教えてください
バスラッピング、電車のラッピングなどの広告用途・法人向けのカーラッピングは10年ほど前から行われており、弊社も取り組んできました。近年、こういった法人向けのカーラッピングに加え、フィルムの改良によって個人ユーザー向けのカーラッピングサービスがアメリカ発祥で始まり欧米の高級車ユーザーを中心に市場が拡大しています。
具体的には2つのカーラッピングサービスが存在し、1つ目は、「カラーチェンジ」で、塗装代替として、車体の全部または一部分にカラーフィルムを貼り付けし、車体色の変更が可能となります。塗装での車体色の変更は、中古車査定の価値が低下しますが、カーラッピングの場合はフィルムを剥がすと元通りになりますので、車の価値を落とす事なくカラー変更ができます。2つ目は、「プロテクション」で、透明フィルムを全体に貼り付けることで、車のボディを保護し、飛び石やひっかき傷を防止できます。
この度のものづくり補助金を利用することで、カラーリング及びプロテクションのどちらの要望があっても対応できる体制が整いました。今後は、「車を大事に使いたい」というニーズが高級輸入車を超えて一般輸入車や大衆車にも広がった場合にも、対応できる体制作りをしていきたい。


 
人材・人手不足に関して苦労していることはありますか
看板業界全体が高齢化していることです。他の組合員や当社においても、もちろん例外ではありません。カーラッピングは、車体の形状や使用状態によりフィルムの貼り付け方法が千差万別です。ディーラーとのやり取りを通じて、車体の凹凸、塗装の塗り直し、飛び石跡の有無など、車の入念な確認作業を行った上で、しっかりと経験を積んだ職人の手でフィルムを貼る必要があります。しかし、職人に関しては次のなり手がなかなか見つからない状況にあります。現在は、定年を迎える職人を雇用延長する形で対応していますが、将来の職人技術を担う若手社員の確保は喫緊の課題です。昔は「人手不足だから活力ある若手を確保しよう」でしたが、「人材不足だから魅力ある若手を確保しなければ」というように当社のニーズも変化してきています。今後は、当社に新しいものを取り込む循環が生まれるよう、カーラッピング事業を積極的にPRし、「車に関わる仕事がしたい」、「車が好きだ」と感じている魅力あふれる若手が、当社に集まるようになればと感じています。
将来の展望について教えてください
車の看板、カーラッピングをより効果のあるものにすること、また、こちらから発信してお客様に今まで以上に車の看板、カーラッピングに目を向けて頂けるようにしたい。例えば、社有車に社名が入っていれば、ドライバーがより気をつけて運転するようになり事故が減った、という調査結果もあります。また、広島市では2015年7月に屋外広告物の条例が改正され、これまで以上に景観に目が向けられています。その中で「広島の街を賑わせよう!」というムーブメントから、広島の街に適したデザインの車を走らせるなどのニーズが生まれればと期待しています。
これからも、新たなニーズが生まれた時に対応できる組織作りと、当社が持つ技術の継承と発展に努め、また、今まで培ってきた顧客との信頼関係も保ち続けられるよう、着実に前進していきたいと考えております。

株式会社近代社
広島市中区十日市町1-3-24
TEL:082-292-7755
FAX:082-292-7757