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友鉄工業株式会社 “人にとって欠かせないパートナー『鉄』の開発・拡大を目指して” 

2014-09-10
 
友鉄工業株式会社
代表取締役社長  友廣 和照 氏
 
 御社について教えてください。
当社は、自動車用の金型素材が7割を占め、その60%が車体ボディや部品をプレスする金型となっています。また、知名度の高いマンホールの蓋については2割程度の事業規模です。自動車の軽量化においては、アルミニウムや樹脂が増えており、鉄のプレスというのは減少傾向にあります。分社化した(株)友鉄ランドが20年、(株)友鉄マシンが10年と、それぞれ区切りを迎えました。友鉄ランドについては、水道管をカメラで調査し、管の中を管更生で直していく特殊工事を主に展開しております。公共事業に関して、維持管理・補修など、まずは下水道事業をターゲットに注力してまいります。

 販売戦略はどのようにお考えですか。
鋳造業そのものは、全体からみても国内需要は明らかに減っています。当社は近年、世界で売りたいという気持ちが強くなっており、売り方についても工夫が必要な時です。その中で、当社の鋳造能力にはもちろん自信がありますので、我々の得意分野でどう勝負していくか、ただ当たり前に勝負していくのではなく、攻め手を工夫して、狭い領域で存在感を発揮し、お客様が求める声についていけるよう頑張っていきたいです。

研究開発についてお聞かせください。
日本のメーカーはしっかりと作りこみをやろうとする、そこが海外の作るものと明確に違うところであり、利益がすぐに出ないからといって諦めてはいけません。世界で戦っていくには、中小企業なりの強みを意識して、当社が世界市場においてどういった存在と認識されるのか、しっかりと見極めて研究開発に取り組んでいくことが重要であると私は感じています。

 中小企業の人材についてどのようにお考えですか。
ご承知の通り、大企業は人材が集まってきますが、中小企業はそれらの余剰人員からどれだけ吸い上げが行えるかが重要です。当社も今年度の採用においては早くから動き出し、優秀な人材を獲得するよう動きましたが、やはり大企業に優秀な人材を持って行かれる結果となりました。当社の採用活動についてももう一度策を練って、採用計画を組まなければいけません。
場合によっては、外国人の優秀な人材を集めようという考えもあります。工場の進出とまではいきませんが、営業目線におけるグローバル化に対応する為、世界のお客様と当社をつなげられる人材、言語能力に優れた人材を積極的に強化していく事も考えています。

御社の将来についてお聞かせください。
当社では、一時期は「なんでもやります」という事業形態をとっていました。しかし、それは結局、自分の首を絞める結果につながってしまったと感じています。やはり、我々が得意な領域をつくり、そこから更に「勝てる領域」に絞り込みを行うことで、結局はお客様の為になり、当社の利益につながるんだ、という事を学びました。現在の主力である自動車金型の技術をより深め、さらに、新たな分野での事業展開ができないか、将来性のある製品の開発について日々熟考、研究開発を重ねていきたいと考えております。

未来ある子供たちへのアプローチについてお聞かせください。
昔は、学校帰りの子供に、工場内部や作業員が見えていました。しかし今は「安全」の視点から壁や柵により内部が見えないようになっています。確かにそのような考えも大切ですが、製造業に対する認識が薄くなっている昨今において、果たしてそれだけでよいのか、製造業はもう一度考え直すべき時が来ていると思います。
子供というのはものすごく真剣にモノを見ます。そして、純粋に見たモノを受け入れてくれます。また、物を売るというのは大人は嫌がりますが、子供は一生懸命楽しみます。物を作るということにも、子供は真剣な眼差しをもって取り組んでくれるのです。実際に工場の中での作業を見せることができたなら、たとえば、鉄が1500℃の熱で溶けている状態、全部溶かした鉄が形となってできあがる過程と結果を見て、イメージは大きく変わるはずです。それほどまでに子供の感受性というものは優れています。今後は、当社がどのような会社で、どのような事業を行っているか、どのような人々が一生懸命働いているのか、しっかりと見てもらえる場を作っていけたらと考えています。実物を見て、熱を感じ、工場内の音を聞く。五感に訴えかけることで、「当社は」「鉄は」の基となるイメージを、子供たちに持たせてあげたい。その先に、当社が目指すものがあると考えています。

読者の方に伝えたい事があればお聞かせください。
 古来より人間の生活に深く溶け込んできた「鉄」は、私たちの生活に様々な豊かさをもたらしてくれました。もちろんこれからも、人間にとって鉄とは欠かせないパートナーであり続ける事は間違いありません。しかしその接点は、時代とともに様々な変化を繰り返していくはずです。人と鉄との間に立つ私たち、友鉄工業の持つ最大のテーマとは、その接点の開発と拡大だと考えています。
時には最先端の技術を用いて、また時には、斬新なアイデアを通して、これからも私たちは、鉄と人との関わり合をより広く、深く追求していきたいと考えています。ふとした出会いから、新たな道も拡がっていくもの。もしも「鉄を使ってこんな事が出来ないか」「鋳造技術をこう応用出来ないか」といったご意見・ご提言などがございましたら、ぜひご遠慮なくお聞かせ下さい。心よりお願い申し上げます。

友鉄工業株式会社(広島県鋳物工業協同組合)
住所 広島市安佐北区安佐町飯室6151―1
TEL 082―837―0490


友鉄工業株式会社(外観)