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協同組合タクシーセンター “真心のこもったサービス” を追い求めて 

2017-02-10

 “真心のこもったサービス”を追い求めて
協同組合タクシーセンター 理事長 辻 文治 氏
組合について
 当組合は、㈲広三自動車・㈲胡タクシー、丸三タクシー㈱の3社と損害保険代理店1社の計4社によって昭和38年に設立し、計133台のタクシーを保有しています。昭和42年には、広島県の近代化資金を活用して共同施設を建設し、組合員の営業所を集約しました。当組合はタクシーセンターとして一本化しており、組合員一体で事業展開しています。
タクシー業界は平成14年の道路運送法改正により、以前は車両一台増やすのも認可申請が必要でしたが、条件が揃えばすぐにタクシー営業を始めることができるなど、大幅な規制緩和が行われました。当時は広島市内のタクシーが2,500台程度の中、ピーク時には約1,000台増加するほどで、過当競争となったため、車両台数を減らすなど市場の正常化に向けた取り組みを進めています。

組合事業について
 タクシーの走行場所をGPS機能で常時把握し、無線室で配車管理する共同無線配車事業を行っています。お客様目線のサービスを第一に考え、会社ごとに均等に配車せず、一番早く到着できるタクシーへ連絡する体制を整えています。また、当組合では共同整備工場を保有し、車両検査員の資格を取得した整備士が常駐しています。法人タクシー専用車は耐久性の観点から自家用車とは大きく異なり、完全な整備を続ければ一台で60~70万km走行できます。乗務員が50人程度までの中小企業では、町工場やディーラー等での整備に頼る他なく、管理施設と整備工場を有しているところは全国にも例を見ない組合です。
 


「スマタク・センター」について
 タクシーを待つのは5分でも長く感じるため、より迅速なサービス提供を目指して新たにスマホアプリ「スマタク・センター」を導入しました。広島市内では当組合と大手2社程度しかアプリを導入しておらず、周辺のタクシー状況の把握や入力情報の自動送信、乗車時の行き先確認の短縮など、顧客満足度向上や配車効率の上昇につながっており、組合の付加価値向上と他社との差別化に大きく貢献しています。
 
人材教育について
 当組合では、全車ドライブレコーダーを搭載し、走行距離や速度、ブレーキ、方向指示を出すタイミングなどに加え、車両前方や車内の様子などを記録しています。その中からヒヤリとした場面や事故・トラブル事例、接客対応等を抽出し、ドライバーの運転技術や接客マナー向上など、人材教育に特に力を入れています。人として通り一辺倒の挨拶ではなく、社員全員が優しさを持ち合わせられる人になれるよう力を注いでいます。
 例えば具体的な事例として、当組合のドライバーが、深夜に不自然な場所を歩く認知症の方を発見し警察署まで送り届け、ご家族から喜びの声をいただいたこともありました。ドライバーにも会社にも利益につながらないことであっても、ぐっとこらえて手を差し伸べることができる人材を、一人でも多く育てていく、それが組合の使命だと考えています。


人材の確保について
タクシードライバーの社会的地位は他のサービス業と比較しても依然として低く、他と同程度以上にサービスの質を高めるとともに、収入が確立できなければ、人材の安定した確保にもつながらないと考えています。求人に関しても、夜間勤務に対応できる体力ある若手社員などを必要としていますが、日中の勤務に希望が集中し、思うように人が集まらないのが現状です。女性やシニアのドライバーも着実に増えていますが、歩合制で安定収入につながらないなど、まだまだ課題も多いと感じています。

組合の将来について
 広島市内を走るタクシーは過剰な状態にあり、今後も保有台数が減少していく流れは変わらないと思います。その中で生き残るためには、ただの移動手段に止まらず、お客様が乗って良かったと実感できるような、当組合のモットーである「真心のこもったサービス」を追求し、お客様に安心・安全と快適さを提供し続けることがとても大切だと考えています。そして、24時間365日、広島市内の道を走りながら、街の人々の困っていることに対応し社会貢献していくことも必要だと思います。
 
協同組合タクシーセンター
広島市南区出島2-21-8
TEL:082-251-8381