“組織を整え、アイデアを豊かに”

 株式会社フォノグラム
代表取締役　河崎 文江 氏

　平成15年に合名会社dコロン研究所設立後、翌々年に株式会社フォノグラムへと組織変更し誕生しました。主な事業は、企業ホームページやWebシステム、Webサービス等を開発する事業を行なっております。銀行や通信インフラ企業、野球関連企業など、地元を代表する企業さまにも長年ご利用いただいており、これまで数多くのコーポレートサイト構築をお手伝いしてきました。企業ホームページ以外でも、機械の管理画面、インターネットバンキングの入力ナビゲーションなど、企業自身では気づきにくい魅力を引き出しながら、一緒にステップアップできるよう事業に取り組んでいます。

当社では、新入社員もベテラン社員も、主体性を持って仕事に取り組みやりがいが感じられるよう、社員全員が「経営者の心」で日々の企業活動が行えるよう組織づくりに力を入れています。例えば、「今週の社長」を設定し、自分の仕事でなく会社全体を見て仕事をする機会を設けることで、新入社員であっても会社全体を見渡す意識を持ってもらうようにしています。また、会社全体がアイデアを引き出し合えるよう、社員同士の呼び名も、上下関係なく「さん」付けをやめ、ニックネームで呼び合います。仕事がやりにくいと感じることを徹底して見直し、全社員が共通の目的のために臆することなく意見を出せるよう務めています。チームビルディングの一面では、全員赤い服を着て活動する「赤祭り」を開催し、「『苦楽を共に！』というスローガンのもと、宮島の弥山頂上まで、酒樽と神輿を担いで登る全社員で行うプロジェクトを決行したこともあります。　その他にも、ジャンルを問わずお互い大事にしているモノ、コトについて発表を行う「ボンソワールの会」を月1回のペースで開催しています。時には写真撮影の社内コンテスト開催や、知人の美術の先生を呼んでデザイン講座を開くなどバラエティに富んでおり、社員同士が仕事とは異なる方面に興味を持って発表することで、新たな一面を知るとともに、お互いのセンスを磨き合う良い機会となっています。情報の伝え方について

　学生が対象であれば、文章で概要を書き連ねるより、デザインやアイデアを駆使して伝える方が興味も持たれ、印象に残ります。大事なことは、発信側の都合だけの情報をそのまま伝えないこと、必ず受信する側の気持ちに寄り添った表現に変換する、つまりアイデアで捻りを加えることが重要だと考えています。そのためにも、お客様に話を聞く際に、魅せたい、やりたい、の要望を聞くとともに、常にお客様の先の消費者が一番受け取りたいことを徹底的に考え、どうすればお客様と消費者が深く強く結び付くかを考える必要があります。

　当社HPで公開している「楽しさ研究所」では、商材までには至らないけども、当社のアイデアや挑戦しているサービスなどを掲載しています。例えば、社内の企画会議で議論が行き詰まっている時に200タイプの発想ヒントをくれる「ひらめき草」や、名の知れぬ企業のことを学生に知ってもらうための「肝だめし×インターン」の紹介など、当社独自のアイデアを公開しています。お客様に当社を理解してもらい、少しでも距離が近づき、想いを共有できるよう日々努力を重ねているところです。
 

　「楽しさ研究所」のように社員一丸でアイデアを出し続けることで、ここ数年ようやく自社サービスの開発へとつながってきました。一つは、「トコトンシステム」で、短期間に同時に発生する複数の案件をこなすのに最適な、Webサイトの運用業務に特化したプロジェクト管理ツールを提供しています。もう一つは、「AUN（アウン）」で、ふせん紙の感覚でサイトや画像にメモを貼り付けシェアできる、登録不要の無料サービスです。

　現在の事業は、お客様と消費者をつなぐことを主に行っていますが、将来的には、これらの自社サービスのように、当社が一般消費者に対して、世の中にはこういったサービスもあるんだ、と驚きや新たな発見とともに直接訴えかけられるような、サービスを開発していきたいと考えています。そのためにも、当社組織が社員それぞれの柔軟な発想をフルに発揮できる体制を、継続して整えていきたいと考えています。

◎平成26年度補正

可視化技術を活用した顧客要求記録システムの開発による革新的サービスの創出
 

 

株式会社フォノグラム

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TEL：082-532-7750